以下に書くのは、時分の第三作品たる『セイギノミカタ -林内市役場岩室支所地域振興課地球防衛係-』についてネタバレ含みの裏話です。
まぁ、例によって例の如く、これに興味があるという希有な興味を持つ方のみ、死ぬほど暇で仕方ない時にでもザッと流し読みしていただければな、と。
以下、本文です。
この作品を書くに辺り、まず考えたのはいわゆる『バディもの』を書いてみようか、ということです。
つまりテレビドラマの『相棒』とかを意識したわけですね。
より正確に記すなら『時代がかった感性の古くさい”正義の味方”と、普通の女性公務員のコンビが事件を解決する』というドラマをこそ書こうと思ったわけです。
で、ご存じの通り失敗したわけですが。
全然バディものじゃないし、というかコンビを組んでもいない。作中で会話することはあっても行動を共にしたことさえ稀、という絶望的な感じ。
どうしてそうなったのか、という理由は後述するとして、もう一点記したいことがあります。
それは、この作品は極めて難産だった、ということです。
しかし、一般に言う所の『産みの苦しみ』というそれとは全く別の、自分自身の能力の不足から生じる難しさが原因です。
特別書いていて困難さを感じたわけじゃない、と認識して頂ければ。
失敗と困難の原因は共通してます。
どちらも『この作品はアドリブで書き始めてしまった』という、書き方そのものがこれらのネガティブな結果を生んだのだ、と自覚しています。
そもそも、この第三作品、プロットを全く決めずに書き始めたんですよ。
決めたのはせいぜい『バディもの』というコンセプト、大ざっぱな登場人物の設定、あと話数と……、雰囲気くらいでしょうか。
ぶっちゃけ、この話の根幹になっちゃってるゲームの事すら、書き始めは何も考えていませんでした。
なので第一話第一部にゲームの記述はまるで無い。だって考えてないんですから当たり前ですね。
そう、ゲーム。
このゲームこそが難産の決定的原因とも言えます。
ゲームの詳細を詰めず、ここすらもアドリブで書き進めちゃったものだから、まぁ、あちこちが矛盾だらけになっちゃうわけですよ。
書いてる途中で「あれ、ここどうだっけ?」と手が止まることが頻繁にありまして、結局、このままじゃ拉致があかないと諦めました。
つまり、一度書き切ってから、推敲作業で矛盾を修正していこうと考えたわけです。
で、その推敲作業中もまた「あれ、ここどうだっけ?」が頻出。結果、矛盾はほとんど矛盾のまま、自分自身も気がつかずに投稿してしまった、というマヌケな事態に。
この作品、そもそも投稿支援サイト『カクヨム』様に投稿させて頂いてて、そのサイト内のコンテストに出すために書いたような作品でした。
が、こんな作品が読まれるわけも選ばれるわけもなく、散々な結果――いえ、順当な結果に落ち着き、自分は肩を落としたのです。自業自得ですね。
まぁ、自分は特別問題ないと思っていたからこその自惚れだったわけですが……。
今思うと、『こんなの読まされた方はたまったもんじゃねぇよなぁ』と読んでしまった方に同情します。
ちなみに、今(2018/12月現在)、『小説家になろう』様に投稿させて頂いているのは第三稿。『カクヨム』様に投稿させて頂いたのは第二稿です。
第二稿を加筆修正したのが第三稿なのですが、この作業も死ぬほど時間が掛かりました。もう二度としたくない。
それでもきっと矛盾や納得できない所はあると思います。が、自分は作品の感想を頂いたことがほぼないので、サッパリ分かりません。自分では大丈夫だと思っていますが、それが正しいとも思っていません。
ま、そんな寂しい身の上話はさておき、そうですね、執筆経緯とかはここまでにして、作品自体についての話をしていきますか。
この作品を書こうと決めた時、まず考えたのはコンセプト。
「『バディ』ものってカッコイイし面白いよな」という浅薄極まりない発想からこの作品はスタートしてます。
で、もう一つコンセプト……というかテーマがありまして、それがさきほど付け足した『雰囲気』のことでもあります。
いわゆる『特撮作品』を意識しようと思ったんです。
なので、男性主人公を『古くさい”正義の味方”』にしようと思ったんですね。
目指したのは、難敵に立ち向かう時に鉄球等で修行するような、初代仮面ライダーの主人公のようなキャラクターでした。
その古くさい彼に振り回される普通の女性公務員。この二人がこれまた時代錯誤な秘密結社に立ち向かう、というのがメインテーマになるはずでした。
でしたのに、ねぇ……。
結局、バディとして活躍なんてしませんでしたし、秘密結社は秘密結社でなんだかなぁ、な感じになっちゃいましたし。やれやれですわ。
で、どうしてバディものにならなかったのか。先ほども言いましたとおり、アドリブが主な原因です。
それともう一つ。これまた自分の力不足が起因した問題が生じたのです。
実際、第一話をアドリブで書いていて、敵対組織のメンバー猫部純が登場しました。さぁ、戦闘だ!
……となった時、気がついたんです。
「あ、自分、アクションシーン書く自信がない」、と。
しかも、いまここでうっかりアクションを書き始めれば、作品の流れとしてずっとソレを書き続けなければならなくなる。
話数は決めてました。全十三話。一話に付き一人対戦相手を組もうとも決めています。
げ。
ってことは、ここを乗り切ってもあと十二人分もアクションを書かないといけなくなるのかよぉ……。
やめました。
十二人分のアクションとか無理です。そもそもアクションらしいアクション、その時まで一度も書いたことありませんでしたし……。
そもそも、猫部純が出てきた時点で、ゲームうんぬんのアドリブのせいでこの作品は難産になるだろうと察していました。
なので、これ以上の困難を背負い込むのはゴメンだったわけです。
チキンですね。
結局、作品を通して一度もアクションらしいアクションは描かれてません。
特撮を目指したはずなのに、アクション抜き。
馬鹿なの? 死ぬの?
馬鹿ですが今のところ死んでません。しかし、そのせいでこの作品、『臨場感』というものがまるでない作品になってしまいました。
そりゃそうだ。
なにせ、作品中書かれてるの、主人公が愚痴るシーン、主人公が誰かとだべるシーン、他の誰かを第三者目線で書くシーン、事情説明シーンばっかりなんですから。
臨場? どこに? あるわけねぇ!
かろうじてだべるシーンがそうかも知れませんが、自分に甘い見方ですよ。ホント。
なので緊張感もないし、どこかふわふわとおぼろげな話の一丁上がり、という感じですね。あ~あ……。
ちなみに余談ですが、このコンセプトを受け継いだ、というかリベンジしたのが習作『ギガントトロルなんちゃら』です。
『オッサンと女性のバディもの』『アクションメイン』という二つだけですが、それでもこの作品を意識して書いたのは間違いありません。
で、そちらはそちらで若干消化不足。というか量が不足してますね。文章もそうですが、話的にももうちょっと組ませて仕事させれば良かったな、などと後悔してます。
バディもの、またいつか挑戦したいですね。えぇ、いつか……。
さて、話を戻します。
登場人物の設定もまた最初に設定した少ないものの一つです。これはさっきも書きましたが……。
とはいえ、主人公チームのこと、ほとんど考えてませんでした。
ぶっちゃけ、『御厨ピーチ』という女性主人公の名前さえ、書いてる途中ででっち上げたんです。
現代風にキラキラネームが面白いとは考えてはいましたが、書き始めた当初は御厨美姫とか、普通に『姫』の文字が入る名前にしようと思ってました。
ただ、主人公が異様に嫌がるので、理由を考えないといけなくなり、その結果『ピーチ』に。
たしかデイジーでもいいか、とか思った気がします。で、語呂的にピーチかな、と。
オッサンが『姫ちゃん』とか言い出すんだもんなぁ……。考えて書けよ、自分。
なので当然、それ以外の人の事なんて考えてもいない。
鬼籠野甚平……たまたま見たテレビ番組で『鬼籠野』という地名が出てくる。君に決めた。甚平は適当。
一宮係長……たまたま見た公務員アニメで『一宮』という名字が出てた気がする。違うかもだけど、君に決めた。外見設定は適当。
御厨博士……たまたま見たアニメ映画で白衣を着たキャラが登場。下の名前、特に決めてないけど、君に決めた。色々な設定は後付け。
…………。
酷い、の一言ですね。
もうちょっと考えろや、マジで。そりゃ苦労するわ。馬鹿じゃん?
なんて、今更考えても仕方ない。
では、登場人物の何を考えたのか。
それはもう一つの主人公チーム、『TAMAZUSA』の人たちのことです。
こちらはしっかり考えました。
と、言えたなら、良かったのになぁ……。
考えはしましたよ、えぇ、超テキトーな人類側よりは。比較的。
ですが、『しっかりと考えた』か、というと残念ながら首を横に振らざるを得ない。
クジですから。
全部、クジです。
まず人数。この人たち、十二人? 十三人? いますが、これは話数と合わせる必要があったから、の人数です。
全十三話、一話に付き一人必要だったわけで、だからこその十三人。
で、その十三人に共通点が欲しかった。
思い浮かんだのはタロットや星座とかですね。
で、どちらも却下。
タロットは数が合わない、星座は……たとえば天秤座や水瓶座のキャラとかどうすりゃいいんだ、という感じで悩むこと必至でしたから。
結果、干支に落ち着きました。
干支は十二ですが、干支を巡る有名昔話に猫が出てきます。なのでプラスワンで十三。
クジで選んだのはその後、どの動物にどんな属性を付けるか、です。
属性……まぁ、『軍人』『インテリメガネ』『ロリ』とかですね。
思いついた十三の属性に番号を振って、でランダムに数字を出すアプリを使い(たぶんビンゴとかで使うんでしょう)、上から順に付けていきました。
つまり、一番目の猫には、④の『バカ』が出たな、じゃ、『バカな猫』だ。二番目の牛には⑦の『軍人』か……。じゃ『軍人の牛』だなってな具合です。
この時、各キャラクターの名前も決めました。これは本当に思いつきです。
動物の文字を入れたのは、まぁ分かりやすくなるかな~、みたいな……。
で、このクジ、かなり奇跡的に書きやすい配置に納まりましたね。
『牛でインテリメガネ』とか『猿でロリ』とか、無茶な振り分けは起こりませんでした。
試しに考えてみますと、『猿でロリ』だったら……、まぁ名前は猿堂桃、とかでしょうか。
この場合だと、名前の共通点があるので女主人公と絡ませたでしょうね。
迷ってる猿ッ子を女主人公がうっかり拾ってしまいてんやわんや。侵略者として登場し、結果撃退しちゃって凹む……みたいな。
なにしろアドリブなので、属性を変えるだけで話の大筋からして変化するわけです。
だから、もしこのくじ引きで違う結果が出たのなら、全然違う作品になっていたことでしょうなぁ。
……ってアレ? のわりに話の筋が同じじゃん。
男主人公が女主人公にすり替わっただけ……。
あ~ぁ……。
頭をもうちょっと使おうぜ、我ながら。
さらにクジで登場順も決めました。
ここはちょっと手を加えましたね。さすがに牛さんなまとめ役が一話目の相手は色々話的におかしくなりますし。
干支の逸話で『ホントは猫が一番だったんだぜ』みたいな記述もあったので一番槍は猫。牛は話の盛り上がりを考えて順位移動。
鼠は最後と決めてました。例の逸話のこすずるい印象から影の番長、黒幕的に。
あとは出たとこ勝負でした。
で、勝負に負け、試合にも惨敗。当然だわな。
これまた余談ですが、このTAMAZUSAメンバーさんたち、著者である自分としては珍しいほど気に入ってます。
たぶん、極端な属性が個性になっちゃって、それで印象深くなったのかなぁ、と。
作中、「こいつらのほうが人間味あるくねぇ?」という女主人公の言葉はまんま著者の気持ちが反映されてます。
味付けが濃い分、人類側よりも感情移入しやすかったのかもしれません。
いつか、この人達のスピンオフでも作りたい、とか思ってますが、まぁ、無理でしょう。十三人はちょっとね……。分量がね……。死ぬがね……。
さて、一番書きたかったTAMAZUSAメンバーのことを書いたので、気が済んでしまい、今正にテンションダダ下がりです。
あ、そうそうゲームのことです。
どうしてゲーム形式を持ち込んだのか、というと、これより以前に書いた第一、第二作品が遠因です。
第一作品を新人賞に応募した時、『主人公達に目標がないため盛り上がりに欠ける』みたいな指摘を受けまして、その影響が如実に出てますね。
目標、目的。それを分かりやすく表現できるのはゲームかな、と当時の自分は思ったわけです。
なにせゲームならば勝敗条件が明示されてますから。分かりやすく目標になりえる、と。
で、そのわかりやすさに安易に飛びついた結果が後の祭りでしたとさ。
あとは、何かあったかなぁ……。
あ、はいはい。
あの日本がどうとか人類がこうとかいう与太話が作中出てきますね。
あれ、実際の話をググって、でキャラクターのフィルターに通して書いたんです。
なので、ぶっちゃけ著者の考えとは特別関係ないですし、実際はどうとかも知りません。
まぁ、当然、これは予防線でもあるのですが。
日本が不味いかどうかの判断は……、まぁ読んでくださった方が各々考えたらいいんじゃないでしょうか。
少なくとも、データとかは弄ってません。自分が参考にしたネットの記事が真実なら、ですが。
仮に「日本ダメじゃん」とか思われたんだとしたら、まぁ、ダメなんでしょう。自分としては否定も肯定もしません。
とはいえ、この作品はあくまでフィクションだ、という前提を念頭に置いて欲しいです。出来が悪かろうと小説なので。
ただ素材として収集した、ということは自分の作品にとって都合のいい部分ばかりを抜き取っている、とも捉えていただいて結構です。
なので極端な話ばかりが集まっている、そう考えて疑惑の目を持ってみても面白いのかも知れませんね。知りませんけどね。
っていうか、この人類が~、とか国が~とか……。
自分の悪癖なんですよねぇ……。
別に作品内で言わなくてもいいじゃん、って書きながら自分でも思います。
なんか『オッサンの説教がそのまま本文にダイヴ!』って感じ。キモい。
自分としては修正したい癖なんですが……。いかんともしがたいですね。やれやれ……。
あと十三話に拘ったのは、アニメ形式を意識したからです。
ワンクールがこれくらいの話数なので、丁度いいかな、と。
まぁ、こんなものでしょうかねぇ……。
夢が壊れること甚だしいですが、この作品に夢を持つ人もそういないでしょう。
いない人に遠慮しても始まらない。そもそも読者数がねぇ……。
愚痴った所で終わりです。
ここまでお読み頂いた稀少な方がいらっしゃいましたら、ありがとうございます。
では。